2018年9月25日火曜日

37. ヴィンテージマンションの売却

ある人が言ってました。
「家を買って、あれやこれや試行錯誤して楽しんで完璧になったと思ったら、その時が引っ越し時です。」 まさに完璧になったなと思っていたのも束の間、家族のこと、そして不動産事情が重なり、一気に売却を決めた「渋谷の小さな住まい」。築47年のヴィンテージマンションで、一般的に売りにくいと言われている状況の中、約1.5カ月での売却決定にいたる経験とちょっとしたノウハウを投稿してみました。
 引越し前(完成系バージョン)出典:R-STORE
引越し後(すっきり。。。)

まず不動産売却にかかる費用は?
・不動産会社に支払う仲介手数料(売買代金×3%+6万円)だけ。。。

不動産会社に相談したり、WEBサイト掲載やチラシの費用は基本的に無料で、売買契約が成立したとき、つまり完全な成果報酬の費用しか発生しません。じゃ仲介手数料っていくらぐらいなの?ってことで仮に6,000万で計算してみたら、仲介手数料が200万円って。。。結構しますねー。。。w

例)6,000万で売却の場合:6,000万 x 0.03 + 6万円 x 消費税(1.08%)≒ 200万円

で、これって値引きできるのかな
?って調べてみたら、ちゃんとしたプロセスをふめば値引きも可能ということが判明。しかし、とにもかくにも一番重要なのは売却を担当する不動産会社ですべてが決まるということが分かり、今回は不動産会社の決め方に絞って、ご紹介しようと思います。

STEP 1:一括査定とお家の特長整理
不動産会社は一社ではなく複数社に査定依頼しましょう。各社条件が違うので、お気に入りの不動産会社があっても対抗馬を持っていたほうが交渉はしやすいです。私はNTTデータグループがやっているHOME4Uというサイトを利用しました。
https://www.home4u.jp/sell/

そして査定のために必要なのが基本的なスペック(場所、広さ、築年数)に加え、その物件ならではの特長。我が家の場合は、以下のように整理しました(なかなかのボリューム感。。)

1)  リノベーション費用は〇〇〇〇万円。
2)LDKのテラス窓を視認性、機密性の高いペアガラスにアップデイト、南向きで日当たりも最高
3)LDKは全面床暖房、テレビボードは特注
4)キッチンは料理教室用に広く設備も充実、収納、食器収納ボードも大容量

5)バルコニーは板張り施工済み、夏はビールでも。

6)書斎は棚を特注、窓はダブルサッシに、収納も吊り天井を追加

7)ベッドルームの収納は大容量

8)屋上が使える、大きな物干し、東大の緑や新宿の夜景を見ながらビールも

9)駐車場が安く、地下に倉庫も安価に借りれる。

10)壁の珪藻土、トイレの床材、扉はウッドに薄くペンキをコート、エントランスのヘリンボーン張り、エアコンカバーなど細部にもこだわっている。

STEP 2:交渉条件を整理する。
購入時と同様に、不動産会社の選定条件を予め決めておきましょう。それにより交渉もよりスムーズに運びます。私の選定条件は以下
1)掲載サイトの多様さ
ネットの掲載サイトにSUUMOとHOME'S以外(ここでだいたい市場の80%)に加えR不動産やR-STOREに掲載できるか?古いものを大切にする考えやヴィンテージマンションの良さを理解できるセンスを持っている人に情報を届けるためには、そういった物件を専門に扱っているサイトに掲載するのが非常に重要です。
2)引渡し後の保証制度の有無
ヴィンテージマンションの場合は、特にですが業者が売り主のケースと違う点は、引き渡し後の設備保障がないことが個人売買のデメリット。また引き渡し後に安心して買主に住んでもらいたいので、付帯契約として設備保障をつけるよう要望しました。
3)手数料の値引き率 3%+6万円をいくらまで値引けるか?ベースの計算式は同じなので、不動産会社とは20%とか30%などの割引率で交渉しました。
4)手数料の支払いタイミング
不動産会社によっては、契約時と決済時に2回に分けるところもあるのですが、契約破棄リスクもあるため決済時に一括支払いとしました。

5)査定額
ビンテージ物件の場合、査定額はじつはあまり重要ではありません。なぜなら最終的には売り主が金額を決められるということ、物件内容(内装や外装、管理状態)によってかなり変動するからです。しいて言うならSUMMOとHOME'Sで同条件で物件価格を調べて、競争力がある価格かどうかぐらいだと思います。私の場合で言うと、一番ライバルになりそうな物件価格より50万円だけ安くしました。
STEP 3: そして契約
大手のS不動産、N不動産含めて6社ほどに査定にきていただきました。そんな中、我が家はさほど有名でない不動産会社と契約をしました。条件をすべてクリアしてくれたことに加え、担当者の方がベテランながら真摯かつ丁寧で、こちらの質問にも常に分かりやすく対応をしてくれましたことが主な理由です。ビジネスでもそうですが、結局会社ではなく人に仕事ってつくもんだなんだとあらためて実感。
また、不動会社との契約は基本は3カ月なので、うまくいかなったらSTEP 1からやり直せばよいと考えました。

結果として、我が家は当初の目論見どおりヴィンテージマンションが得意なサイト経由で、素敵な買主さんが見つかり、夫婦でしっかりと清掃とメンテをして無事に引き渡すことができました。
不動産売却は購入同様、一生に一回あるかないか、そうなると企業と情報の非対称性が大きな課題になります。
言葉を選ばずいうと一般人は何を知らないので付けこまれる可能性が高いということなんですね。
いずれテクノロジーの力でもっとシンプルに透明性があるサービスができるのではないかと期待してます。

また、今回すごく実感しているのが、一般的に言われている以下の発言は、物事の一部分しか見ていないということ。
「35年ローン組んで、定年までに完済できないなんて大丈夫?」

それは。。
1.一生に一つの家じゃなく、ライフスタイルにあわせて家も買い替える時代
2.新築でないと売れない、ことはない。古くても場所や管理が良ければ売れる。
3.賃貸と違って、BSでいう固定資産を得られる。(賃貸では何も残らない)
4.不動産市場は常に変動しており、値上がりも期待できるということ。

結果的に購入していて本当に良かったと思います。
そして現在は、戸建て購入を目指して、いったん賃貸に住んで経験してみることになり、こちらも随時ブログを更新させていただこうと思います。
ということで、引越し先も渋谷区の”渋谷の小さな住まい”、今後ともよろしくお願い申し上げます。

0 件のコメント:

コメントを投稿